■
麦芽糖は、イーストの栄養となり発酵を助けるとともに生地中の糖分を増やすことで深みのある味わいにしてくれています。
ですから、フランスパンのような無糖生地においてアミラーゼを強化することで発酵時間を短くしたり発酵を促す作用があります。
さらに生地のうまみも引き出していると考えられます。
加糖生地に使用しても、味や見た目において変化を感じることがでます。
必要かといわれると無糖生地ほど必要ないかもしれないのですが、風味に変化を与えることができるためもう一味インパクトがほしいと思った時に使ったりします。
使用量が少ないが発注ロットが大きくて困るときなどは、加糖生地にも積極的に使用していくと良いでしょう。
そのほかに生地の伸びを良くしたり、生地中の麦芽糖が増えるので焼き色の改善に効果があります。
フランスパンなどでは、モルトが入ることで均一に黄金色に焼き上げることができます。
モルトを扱う上で困るのが計量作業です。
ベタベタと水あめのように扱いずらいですので
あらかじめ同量の水で溶かしておくと使いやすくなります。
2~3日冷蔵庫で保管できるので、ある程度まとめて作っておくこともできます。
使く時は、軽く混ぜてからモルトの必要量の倍の量で計量します。
風味や発酵状態を見て加減する必要がでてきます。
おすすめはディアイタリアーナ社製のユーロモルトがおすすめです。
国産品に比べ活性が強いです。
また、ベーグルをゆでるときのお湯にも少量溶かしこんであげると焼き色や風味を改善できます。
大麦に一定の条件(温度や湿度)を与えることで発芽させ、濃縮して麦芽糖が作られます。
乾燥させたパウダー状のもの製菓原料店で販売されているので。
保存性や使用料を考えて選ぶとよいでしょう。